第16回睡眠睡眠環境シンポジウム
2000年9月21・22日 於)大阪ガーデンパレスホテル
パネルディスカッション1 元気に生きるための睡眠環境を考える
(1)生体リズムを狂わせる24時間社会
−夜間就業者のための睡眠環境改善への提言ー
サーカディアンテクノロジージャパン 森国 功
(2)昼間の高照度経験が夜間睡眠に持つ生理的意義
奈良女子大学 登倉 尋實
(3)睡眠環境の加齢による影響
−高齢者の睡眠と睡眠環境の実態調査からー
奈良女子大学 久保博子
(1)生体リズムを狂わせる24時間社会
−夜間就業者のための睡眠環境改善への提言ー
サーカディアンテクノロジージャパン 森国 功
ITの発達で今後さらに24時間社会が進展していくことであろう。
人間は本来昼間に活動して夜に休息をとるというプログラムが遺伝子に組み込まれている。
ところがそれが逆行するという事態が現在進行してきている。
それもわずかに50年ほどの時間の中でである。
人類の歴史の中でこの50年は一瞬の出来事であった。
よちよち歩きの幼児が一人で横断歩道を歩いているような危ない状況であると
ハーバードメディカルスクールのマルチンモーレは言っている。
急速な社会システムと環境の変化に生理的機能は適応できるだろうか?
人間の許容範囲を超えているのかもしれない。
マウスは環境変化に適応できるまでには三世代かかるといわれるがこれを人間に当てはめると
どの位になるのであろうか?
引き返すことのできないノンストップ社会に新たな秩序形成が必要になるであろう。
Human-Centered Management がカギになるであろう。
深夜から明け方に掛けて大きな事故が起きている
事故の発生率は昼の2〜3時ころが多いが夜中から明け方に掛けて最も多い
イギリスのパイロットでの調査結果では午前4時から8時に掛けて多い
睡眠不足による損失は大きい
交代勤務の人の睡眠を見ると夜眠ると6〜7時間は眠れるが 昼間の睡眠は長時間取れない
眠気覚ましのためのチェック
1 機感・興味・好機をもつ
2 筋肉を動かす
3 体内時計での日中時間
4 睡眠の過不足
5 栄養や薬
6 周囲の明るさ
7 周囲の温度
8 周囲の騒音
9 周囲の香り
睡眠不測による疲労とアルコールによる意識低下は
睡眠をとらずに22時間おき続けたときとオーストラリアにおける飲酒運転の疲労度と同じである。
睡眠のコツ(交代勤務の方に)
寝室を完全に暗くする
胃にもたれる食事を避ける
眠る前にカフェインやアルコールは避ける
寝具や寝室を快適なものにする
寝る前に太陽の光を浴びない
睡眠スケジュールをできるだけ規則的にする
交代勤務前に仮眠を取る
(2)昼間の高照度経験が夜間睡眠に持つ生理的意義
奈良女子大学 登倉 尋實
体温のレベルを下げるということは睡眠に適するということである
夜眠るということは体温を下げる作用である
昼間の体温が高いほうが夜間下がり度合いが大きいため睡眠にとってはいい
昼間の明るさの違いが夜間の睡眠のみならず消化吸収・メラトニンの分泌、免疫、好きな色の選択行動
さらには夕刻の寒さの感じ方が変わってくる
夜間の深い睡眠を導くには昼間の明るさをしっかりとデザインする必要がある。あまり暗くなり過ぎないように。
(3)睡眠環境の加齢による影響
−高齢者の睡眠と睡眠環境の実態調査からー
奈良女子大学 久保博子
調査内容
畳かベッドか
睡眠時に明かりをつけているかいないか
平均的起床時間と就寝時間 夏季と冬季のちがい
寝室の暖房器具を使うかどうか 暖房器具を使わない理由
ふとんを暖めているかどうか 電気毛布等 寝床暖房
暖房器具と睡眠不足感について
ふとんを暖めると寝つきが良いように思われる
寝室での冷房 クーラーの使用方法
日中の活動と睡眠の関連についていろいろと質問をする
睡眠に関する満足度 睡眠時間が足りない スポーツをしていますか スポーツと睡眠の関係
スポーツ以外の活動内容 文化活動の内容