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児童虐待の防止

静岡産業大学・経営学部教授 河合代悟

2004/5/15 No.1248  磐田市ホームページPDFファイル3ページ目上段


  去る4月7日、児童虐待防止法の一部改正が、超党派の議員立法として可決成立した。これは、親らの虐待によって、子供たちに深刻な被害が生じる事件が頻発していることへの対応である。
 大阪での小6の男の子が母親らに監禁されて十分な食事も与えられないで衰弱死した事件をはじめ、最近でもやはり大阪で、母親によって生後4ヶ月の男児が下腹部に傷を負わせられるという事件が起こった。
 改正法では、「虐待」を子どもへの「著しい人権侵害」と明記し、さらに虐待を行う人を「保護者」から「保護者以外の同居人」にまで拡大した。当初案にあった子どもの保護を拒む家庭への警察官の立ち入り権限の導入は見送られたが、国民の通告義務を、現在は虐待を発見した場合に限っているのを、虐待の証拠はなくても、身体のあざなどから「虐待を受けたと思われる子ども」を見つけた場合にまで拡大した。その上で、虐待の防止、早期発見から、心身に傷を負った子どもの自立支援までの全段階を、国と地方公共団体の責務として、総合的な対策の強化を図るものとされた。
 近ごろ報道される虐待の例を見ると、虐待の事実を疑いながらも、保護者から強く否定されるとそれ以上踏み込めず、取り返しのつかない事態になったケースが多い。 その点で改正法を受けて、小児科学会で、医師が虐待を疑われる事態を見つけた場合の積極的な通告を申し合わせたり、京都などで、虐待を授業で取り上げるなどの動きが出ているのは、心強い。




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