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代理母

静岡産業大学・経営学部助教授 河合代悟

2004/8/15 No.1254  磐田市ホームページPDFファイル


  先頃、法務省は、タレントの向井亜紀さんが米国の女性に代理出産を依頼して生まれた子供について、向井さんと夫の子として東京都品川区に提出された出生届を不受理とすることを決めた。
 向井さん夫婦は、米国の裁判所から、夫婦が実の両親であるとの判決を受けたといっているそうだ。しかし、同省は「日本では、子を産んだ女性が母親」として、向井さん側の主張を認めなかった。
 このことの当否も問題だが、その前に、代理母による出産ということ自体を認めるべきかという問題がある。
 代理母に賛成する人は、がんで子宮を摘出した人のように、産みたくても産めない身体になった人の「どうしても自分たちの子供が欲しい」という願いを断ち切るべきではないという。
 反対する人は、妊娠、出産というリスクを他人に負わせることや、生まれてきた子供の家族関係が複雑になり、子供の幸せに影を落とすことを懸念する。仮に好ましくないとしても、それを現在のように治療に任せるべきか、法で規制すべきかという問題もある。
 しかし、いずれにしても、この問題は、代理母を引き受ける女性の人権を含めて、そうまでして自分たちの子供が欲しいという当事者の気持ちをどう考えるかという観点から論じられるべきである。少子化対策の問題とされたり、子供がないのは社会的に一人前でないという社会的考え方が圧力となるようなことがあってはならない。




このページは、磐田市から広報いわたのデータを頂き、ホームタウンいわたが編集しています。