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| アラファトの死とパレスチナの悲劇 |
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| 静岡産業大学・経営学部助教授 森戸幸次 |
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私たちは「パレスチナ人」というと、11月に亡くなったアラファトさんの顔をすぐに思い浮かべる。あの戦闘服に身を包んで、豆絞りの頭巾を被ったいかにもゲリラの風貌。600万に上るパレスチナ人が希求する独立国家建設を目指す民族解放運動を40年間率いたが、道半ばで斃れた。
私も通信社の特派員時代にベイルートで何度かインタビューしたことがあり、「アラファト時代の終焉」に自分の個人的な若い時の体験が思い出されて感慨深いものがある。
37年前にパレスチナ全域がイスラエルの占領下に入り、パレスチナという名が地図上から消滅。パレスチナ人の問題は、単なる難民問題になった。アラブ各国に離散したパレスチナ難民を糾合してゲリラ活動を展開。イスラエル占領からパレスチナを開放して帰還し、民族としての権利を回復するという「パレスチナの大義」を国際社会に訴えた。
私が9月に現地を訪れて耳にしたアラファトの評判は、あまり芳しいものではなかった。10年前にパレスチナに帰還後、自治政府の長として自治住民の生活向上を図る統治能力が問われたが、ほかのアラブ諸国と同じような権力独裁、腐敗・汚職、情実政治などが横行したと手厳しい。
アラファトがやり残した遺産を 次の世代がどう受け継いでいくのか、「アラファト後」にパレスチナの悲劇が終わる日は訪れるのだろうか。 |
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