

 |
| 生活習慣病と腎臓 |
 |
|
| 磐田市立総合病院 内科(腎臓内科) 科長 古谷隆一 |
|
体の中の臓器が働くためには酸素が必要で、 酸素は血液と結合して体中の臓器に運ばれます。 その血液の通り道である動脈が細くなったり
(動脈硬化)、 通行止めになったり (動脈閉塞へいそく) すると、 酸素が運ばれなくなり、 臓器が働けなくなります。
動脈は体中に張り巡らされているので、 動脈に障害が起こると、 体中のいたるところで症状が出ることになります。 心臓へ行く動脈が閉塞する心筋梗塞こうそく、
脳に行く動脈が閉塞する脳梗塞などがその代表的な病気です。
糖尿病、 高脂血症 (コレステロール、 中性脂肪が高い) などの生活習慣病は、 それ自体は痛くも痒かゆくもないのですが、 動脈硬化を進行させるため、
最終的には動脈の障害によるいろいろな症状を引き起こします。
動脈硬化になると血液の通り道が硬くて狭くなるので、 臓器に十分な血液を送るために、 より強い力が必要になり、 血圧が上昇します。
高血圧になると、 臓器にいろいろな負担がかかり臓器の機能が低下します。 また、 高血圧自体が動脈硬化を
進行させるので、 悪循環に陥ります。 生活習慣病の治療は、 動脈の障害を進行させないためといっても過言ではありません。
腎臓は毛細血管 (細動脈) の塊で、 体中の血液が必ず通過し、 血液の中の余分な水分や老廃物をろ過する重要な臓器です。 生活習慣病が進行すると、
細動脈が侵され腎臓の働きが落ちるため、 腎不全となる場合もあります。 現在、 腎臓を保護する薬が開発されつつありますが、 原因である生活習慣病のコントロールをしっかりすることは、
腎臓を保護する意味でもたいへん重要なことなのです。 |
|